今号の表紙 「北辰通り」

北辰通り(大正4年第七高等学校第14回記念祭歌「北辰斜に」に由来)。鹿児島大学のシンボル。キャンパスのメインストリートであり、約250mにわたりワシントンヤシが並び、南国鹿児島らしさを演出しております。

表紙イラスト ヨシサコ ツバサ(画家/イラストレーター)
鹿児島大学教育学部美術専修卒。得意なモチーフは楽器/食べ物/市街。キャッチーかつポップで明るく鮮やかな色合いのイラスト制作が得意。2020年後半からこれらの要素と「昭和レトロ」の要素を融合させたような作品も制作し、2021年頃からは鹿児島の風景とその中で生活するうさぎさんのキャラクターを活き活きと描いた作品を中心に制作しています。

北辰通り

●編集・発行/鹿児島大学広報センター
〒890-8580 鹿児島市郡元一丁目21番24号
TEL: 099-285-7035 FAX: 099-285-3854
*本誌掲載の写真は撮影時のみマスクをはずしています。
 2022年3月発行

「南九州及び南西諸島における
地域活性化の中核的拠点」を目指して

地域に眠る潜在的課題「マイクロニーズ」を活用したイノベーションの創出

鹿児島大学独自の地方創生事業

南九州及び南西諸島域をフィールドとする鹿児島大学は、温帯・亜熱帯の島嶼を有する地域特性と農・水産・獣医学部を持つ総合大学の強み・特色を活かし、地域活性化の中核的拠点として2018年4月、産学・地域共創センターを設立しました。

ここでは南九州・南西諸島域の地域課題を一元的に収集し、学内研究者等と連携して、食品加工、観光産業・国際、エネルギー、農林畜産、水産業、地域防災・医療の6つの事業育成分野を基盤に、地域課題解決に向けたコンサルティング活動から、地域に眠る潜在的課題「マイクロニーズ」※の発掘・収集、産学連携研究成果の可視化のための「オープン実証ラボ」の運営、そして研究成果の社会実装・導出支援活動を積極的に実施してきました。その結果、2020年度の南九州・南西諸島域に関わる共同研究・受託研究受入件数は2010〜2015年度(第二期)の平均値に対して約2・5倍となり、大幅に増加しました。

岩井 久 理事・副学長
南九州・南西諸島域共創機構長
岩井 久 理事・副学長

2022年4月、これらの成果を基盤に、研究支援から地域課題収集、マッチング、プロジェクト支援、知財の導出、社会実装までをワンストップで実施する体制として、研究支援業務を担当する「URAセンター」と産学地域連携・知財管理業務を担当する「産学・地域共創センター」を統合し、「南九州・南西諸島域イノベーションセンター」を創設することになりました。

今後は、研究者による「知の深化」を支援すると共に、地域に眠る潜在的課題「マイクロニーズ」の発掘・収集・磨き上げを通じた「知の探索」を推進し、大学が持つ研究シーズや教育を地域が持つフィールドで活用することにより、本学の「知の力」を拡充させ、さらなるイノベーション・新産業創出を目指していきます。

※マイクロニーズとは…
これまで地域の人々にとって自然・当然な事象であり、課題として認識されていなかったが、地域外の観察者により明確に課題として認識され、かつその解決過程においてイノベーションが期待される潜在的課題。


地域課題の発掘・収集・集約

「社会共創イニシアティブ」による地域課題の発掘・収集・集約

KuRiPS ウェブサイト

「社会共創イニシアティブ」では、自治体への訪問やアンケート実施、実地調査活動等を通じ、地域課題の包括的な発掘・収集・集約を実施してきました。 同時に大学の知的資源の効果的提供を図るため、南九州・南西諸島域で重点分野となる食品加工、観光産業・国際、エネルギー、農林畜産、水産業、地域防災・医療の6つの事業育成分野について学部横断的な教員グループによる部会を設置しました。また、その中に地域課題を研究テーマとした研究会を27立ち上げ、2018〜2021年度に29テーマの研究が実施されました。さらにそれらの研究成果を「見える化」する目的で構築しているのが、P3〜4で紹介する「オープン実証ラボ」です。

南九州・南西諸島域の地域課題に応える研究成果の展開とそれを活用した社会実装による地方創生推進事業

コーディネート支援システム「CoSMoS」の開発と運用

CoSMoS
コーディネート支援システム(入力画面)

地域課題等の集約と情報共有の一助として「コーディネート支援システム」(CoSMoS)を開発し、2020年4月より運用を開始しました。日々の産学連携活動の中で寄せられる問い合わせや相談などを随時入力し、進捗管理と情報共有を行っています。コーディネート活動の分析や今後の活動方針策定にも寄与するものです。

2022年1月末現在の問い合わせ・相談件数は289件で、そのうち194件が南九州・南西諸島域からで全体の64%を占めています。組織別には県内企業88件、県内自治体・団体77件、県外企業50件、学内40件の順になっています。

産学・地域 マッチングシステム「KuRiPS」の運用

産学・地域マッチングサイト KuRiPSの位置付け
産学・地域マッチングサイト KuRiPSの位置付け

産業界・大学等、自治体・公共機関等(以下、産学・地域)が有するシーズ(技術やサービス、助成金等)や、解決したいニーズ(課題等)に関する情報交換およびマッチングのためのプラットフォームとして「産学・地域マッチングシステム」(KuRiPS)を構築しました。

2022年1月末現在の利用登録者数は109ユーザ、登録情報件数は552件です。


地域の研究、開発力
〜オープン実証ラボと実証プロジェクト例〜

本センターでは、県内の中小企業との研究開発機会の拡大および研究成果の可視化(試作、プロトタイピング)による事業化支援の充実を図るため、研究成果の試作、最終試験および発表機会を確保するスペースとして、現在8つの「オープン実証ラボ・実証フィールド」を整備、運用しています。

多機能実証ラボ

多機能実証ラボ
郡元キャンパス 南九州・南西諸島域共創機構内

地域の中小企業と一丸となった研究開発機会を拡大し、研究成果を可視化(試作・プロトタイピング)することにより、事業化を支援することを目的として、2020年3月、南九州・南西諸島域共創機構棟東側エリアに設置されました。

1Fの多機能実証ラボには、ミーティングルーム、キッチンスタジオ、多目的スペースを設置。学内外の関係者による地域課題検討や試作・研究・成果発表の発信拠点として活用されています。プロジェクト実験室には真空膨化乾燥装置を備え、地域産品を活用した新しい特産品開発が進められています。2Fには、技術研修会や研究成果発表の場として、セミナー室(84名収容、オンラインセミナー設備常設)を配置しています。

IoT実証ラボ

IoT実証ラボ
郡元キャンパス 理工学研究科附属地域コトづくりセンター内

中小企業工場におけるIoT化のモデルルームとして、2018年10月、理工学研究科附属地域コトづくりセンター中央実験工場に整備されました。工作機器情報モニターやアイトラッカー、カメラ等が設置され、技術教育の支援だけでなく、「◯◯×IoT」と題したさまざまな実証プロジェクトが実施されています。また、2019年度から県内企業の研修「ラボツアー」の見学施設として利用されています。

IoT先端農業実証ラボ

IoT先端農業実証ラボ
3町圃場に設置されたフィールドサーバ
左:徳之島町 中:天城町 右:伊仙町
徳之島実証フィールド喜界島実証フィールド沖永良部島実証フィールド

南西諸島域の基幹産業であるサトウキビに焦点を絞った実証フィールドとして、2019年2月、徳之島3町役場の協力のもと、各町内のサトウキビ圃場にフィールドサーバを、また3月には3町役場の窓口に「IoT先端農業実証ラボ拠点」としてIoTクラウドモニタを設置し、町民や役場職員、生産関係者が自由に圃場の気象・画像データを閲覧できるようにしました。さらに他島嶼域からも要望を受け、2019年度より喜界島、奄美大島、沖永良部島、与論島、種子島の関係機関と共同研究契約を締結し、同フィールドサーバ・人工衛星データを自由に閲覧できるようにしました。これにより、サトウキビの農業政策全般から生育状況の把握、また生産管理から工場の効率的・計画的稼働まで、データが幅広く活用されることが期待されます。

地域産品高度活用実証ラボ

地域産品高度活用実証ラボ
甑島実証フィールドにおける海洋深層水を用いた複合養殖水槽
甑島実証フィールド

水産業を中心とする甑島における地域課題の解決を目指し、2019年10月、下甑島手打集落にある海洋深層水取水加工施設内に海藻、アワビ、ナマコの複合養殖を行う実証ラボとして整備されました。

現在、ラボの水槽には自動・遠隔操作排水システムおよびリアルタイム監視機能を整備し、遠隔での養殖管理を実施しています。

HACCP対応型食品製造実証ラボ

HACCP対応型食品製造実証ラボ
水産学部食品生命科学実習工場
水産学部食品生命科学実習工場

水産物等の食品製造学の実習授業や研究用食品試作を行うためにHACCP対応型実習工場として整備された施設で、缶詰製造に関する真空巻締機やレトルト装置、燻煙装置などを備え、種々の食品製造に必要な装置や食品の物性・形状分析装置等が充実しています。

学生の教育以外にも地域の漁協や食品会社等との共同研究による試作品開発や技術開発研究に活用されています。学内各部局(農・水産・獣医・理工・医歯)との共同利用や地域食品企業等の商品技術開発等に関する共同研究事業の中核施設としての活用されています。

海洋ビッグデータ構築実証ラボ

海洋ビッグデータ構築実証ラボ
水産学部附属練習船「南星丸」
水産学部附属練習船「南星丸」、鹿児島湾

鹿児島湾では、沿岸漁業のほか海面養殖漁業が盛んで、海洋シミュレーションモデルを用いた三次元海況予報の研究が始まっています。予報精度の向上には、実測値による補正(海面広域、鉛直方向)が必要で、水産学部附属練習船南星丸では2002年の運行開始から洋上観測データの収集に努めてきました。本センターでは、2021年より南星丸を「海洋ビッグデータ構築実証ラボ」と位置付け、船内観測装置で収集した海洋データを理工学研究科のデータサーバに転送し、水産業で活用するための海洋ビッグデータ収集・活用事業を実施しています。

カーボンニュートラル実証フィールド

カーボンニュートラル実証フィールド
FGHPライト点灯(教育学部球技場)
郡元キャンパス 教育学部屋外球技場

「2050年カーボンニュートラルの実現」へ向け、国内が一丸となって取り組んでいる今日、脱炭素化実現のため、省エネルギー型製品への注目は高まりを見せています。本学理工学研究科(工学系)化学工学プログラム 水田敬助教が開発した高性能フラットヒートパイプ型ヒートスプレッダ(通称「FGHP®」)は、熱を逃す世界一のベーパーチャンバーで、高性能・省スペースを実現した画期的な新規冷却部材です。従来のLEDライトは冷却装置の限界により高輝度のものが作れないという課題がありましたが、FGHPをコア技術とした最適な冷却システムを開発することで、高輝度LEDライトの冷却問題を解決しました。

カーボンニュートラル実証フィールド

本学多機能実証ラボプロジェクト実験室の2階吹き抜け構造の天井に設置されていた水銀灯4灯と蛍光灯12本をFGHP®ライト1灯へ交換。LED化による省電力化に加え、耐久性向上、輝度の向上、室温上昇抑制と数々のメリットを発揮。2021年度は、本学屋外球技場の夜間照明灯1基に6灯のFGHP®ライトを設置。カーボンニュートラル実証フィールドとして実証プロジェクトを開始。

与論水産実験室

与論水産実験室
島みかんと島の魚
与論町・鹿児島大学奄美群島拠点 与論水産実験室

これまで与論町役場および与論町漁業協同組合と水産物の鮮度保持に関する共同研究を実施し、ATP濃度を適切に管理した冷凍品を開発しました。これを「ATP魚」として商標を取得し、販売をしています。新たな課題を探索し、2021年度よりリラックス効果を付加価値とした与論島農水産物の新規商品化研究を開始しました。


マイクロニーズの発掘から芽生えるイノベーション

練習船を使った三島村「ジオ科」教育
練習船を使った三島村「ジオ科」教育。この事業は竹島の教頭先生の「島の子どもたちは海のことを知る機会がないんだよね」というマイクロニーズから始まった
マンタネットでマイクロプラスチックを採取しよう
マンタネットでマイクロプラスチックを採取しよう

2018年4月センター発足後、最初に着手したプロジェクトが徳之島での「サトウキビ農業のIoT化」です。当センターの産学連携コーディネーターが島嶼域を訪問し、島の主要産業であるサトウキビを軸とする関係者との調整を行う過程で、「製糖工場の生産管理の効率化」や「サトウキビ収穫を行うハーベスタの位置・稼働情報の価値」といった潜在的課題を発見。そこから新たなテーマが下図のようにいくつも浮かび上がってきました。我々は、この潜在的課題を「マイクロニーズ」と定義し、探索・発掘を続けることにしました。

これまで地域の人々にとって自然・当然な事象であり、課題として認識されていなかったことの中に、隠れた課題が存在しています。このマイクロニーズを研究者にフィードバックし、磨き上げることで新たなイノベーションへの推進力を得ようというのが我々の戦略です。

また、一連の実証プロジェクトで得られたもう一つの成果は、地域とのネットワークです。地域とのつながりは、他地域・他分野のマイクロニーズの発掘にもつながっています。

産学・地域共創センター連携推進部門 藤枝 繁 特任教授
産学・地域共創センター連携推進部門
藤枝 繁 特任教授

2022年度からはURAセンターと統合し、研究支援から社会実装までをワンストップで支援する体制が整います。

マイクロニーズを活⽤したイノベーション創出例

研究成果の発展および社会実装

〜アイディアをカタチにするサポート〜

大学における研究成果を基にした新事業およびイノベーションの創出を推進するため、本センターでは、事業化に向けた競争的資金の獲得、展示会等への出展、インキュベーション施設としてのプロジェクトルームの貸出し、大学発認定ベンチャーの審査などの支援活動を行っています。

過去17年の特許出願件数・特許等実施契約件数の推移 (2021年度は2022年1月16日現在)

2022年1月現在、本学では122件のライセンスを保有しています。「国立大学法人鹿児島大学発ベンチャーの認定及び支援に関する規則」の下、本学認定ベンチャー企業へのさまざまな支援も行っています。

鹿児島大学 認定ベンチャー一覧
  • i-Analyze
  • 株式会社BMT(旧:株式会社ビーエムティーハイブリッド)
  • 株式会社スディックスバイオテック
  • 株式会社食品安全推進センター
  • 株式会社ウィック・バイオテック・ファーマ
  • 株式会社FineMetrics

(2022年1月末現在)

学内外連携の強化

〜連携のチカラを強化する〜

事業推進にあたり、学内関係部署をはじめ自治体、企業、関係機関との連携強化活動に取り組んでいます。2018年度より琉球大学地域連携推進機構と連携協力して産学連携活動を実施しています。

さっつん観光ナビ
さっつん観光ナビ

鹿児島大学サポーター制度

地域に潜在するマイクロニーズ収集活動の一環として2020年11月、鹿児島大学サポーター制度を創設。第一陣として県内5地域6名の「地域おこし協力隊員」に委嘱。寄せられた相談をもとに22年2月「さっつん観光ナビ」サイトを立ち上げました。

認定コーディネータ制度

金融機関との産学連携活動として、本学の研究シーズ等を企業に情報提供するとともに、企業の抱える課題(ニーズ)を収集し、本学へ橋渡しする人材として2015年10月に設置。毎年「鹿児島大学認定コーディネータ研修会」を開催し、2021年度は県内8金融機関の16名を認定。任期2年で現在8金融機関の27名が登録されています。

学内・学外への情報発信

〜情報集約と発信〜

研究シーズ集の拡充を毎年度継続しており、2022年1月末現在の研究シーズ登録件数は236件に上ります。このほか各種シンポジウム・セミナー等の開催、産学・地域共創センターウエブサイトの運用、産学・地域共創センターメールマガジン発行などを通じで情報発信しています。

研究情報データベース「KuRePS」「KuRiCS」運用

本学の研究シーズの登録・編集・検索が可能な「研究シーズデータベースシステム:KuRePS」および本学の研究シーズおよび学内のウェブサイト上にある全ての研究情報を統合し、検索するシステム「KuRiCS」(センター内専用)を運用しています。

学びの部屋

「起業」〜ビジネスの発見と創出 (共通教育科目)

総合科学域総合研究学系 南九州・南西諸島域共創機構 産学・地域共創センター

中武 貞文 准教授
「起業」〜ビジネスの発見と創出
受講生:村上将太郎さん

講師を務める産学・地域共創センターの中武貞文先生は、本学の産学連携コーディネート教員の研究シーズの発掘や企業とのマッチング活動、事業化などに日々携わり、これら実務の蓄積を教育に展開している。平成26年締結の連携協定※1に基づき開講された本講義には、野村證券株式会社および鹿児島銀行の職員がメンター※2として参画。国内外の第一線で活躍するビジネスパーソンの下、最新の社会・経済情勢や起業家マインドなど「生きた知識」を学ぶことができるカリキュラムが組まれている。

※1 株式会社鹿児島銀行及び野村證券株式会社との産学連携授業に関する連携協定(平成26年9月26日)
※2 参加ゲスト講師:野村アグリプランニング&アドバイザリー株式会社 濵田隆徳氏/野村證券株式会社 水野智俊氏/鹿児島銀行 水流一水氏/鹿児島大学理工学研究科/スタートアップ支援事業家 村上将太郎氏/産学・地域共創センター客員教授 谷川徹先生、同 岩城通先生/産学・地域共創センター 連携推進部門 特任教授 藤枝繁先生


ビジネスチャンスのタネは課題の中に

今期も遠隔授業を余儀なくされ、授業は複数のウェブ会議システムを組み合わせたオンライン形式がとられた。講義の前半では座学で知識を学び、後半ではグループワークによりビジネスプラン作成に取り組む。この授業では7人がビジネスプランを発案。クラスは七つのチームに分かれ、顧客像や提供する価値、コスト構造などのフレームワークを通じ、ビジネスを可視化する作業を進めた。プラン作成にあたり中武先生が求めたのは「新しい技術、社会的インパクト、実現可能性」の3要素。「10年後、20年後の予測は難しいけど、今は存在しなくても将来あったらいいな、というビジョンを膨らまし、織り込んでください」

講義の締めくくりには、各グループのビジネスアイディアを発表。「ゴミゼロ社会」、「金融学習実践型アプリ」、「空き家ビジネス」、「廃校の有効活用」など社会問題への関心の高さが窺えるテーマのほか「鹿大生同士の交流アプリ」、「人の名前と顔を覚えるアプリ〜顔面カルタ」など、コロナ禍から生まれたテーマも見受けられた。入学時の住居賃貸で感じた疑問を基に「不動産テック」を発案したグループは、借り手、貸し主双方の収益まで算出。実現へ向ける強い意欲も表れていた。


「ビジネス最前線」に触れる

各グループの発表を受け、ゲスト講師からは「非常に面白い発想」、「一緒にビジネスを創りましょう」といった評価の声とともに「既存業者に比べてどのような優位性があるのか」、「マスメディアやウェブの情報だけではなく現状リサーチを」、「価格に見合う価値を提供できるのか」など、ビジネスパーソンとしての歯に衣着せぬコメントも寄せられた。ビジネスコンテストから起業した他大学の事例も紹介され、オンライン空間は企業の会議室のような熱い雰囲気を呈した。「ゲスト講師の方は、意欲ある学生を将来のビジネスパートナーと見て真剣に向き合っている。教室は教育の場であるとともに、ビジネスパートナーや支援者との交流の場なのです」と、中武先生。実際に、講義のメンターを務めた村上将太郎さんは、この授業をきっかけに学生起業を実現した先輩。また平成28年設立の「KADAI INFO」の誕生も授業が発端だった。「もっとICTを活用して、学生への情報伝達ができるはず、という学生の疑問から生まれたんです」

中武先生によると、現在、国もベンチャー事業の創出と人材育成に注力し、支援体制も整備されている。だが、ベンチャーに関する意識涵養、人材育成に取り組む大学は首都圏に集中し、地方大学での取り組みは出遅れている。「私たちは模索しながら、金融機関や証券会社の人材を巻き込んだ授業スタイルを作り上げてきました」。本講義は全国でも注目されており、先行モデルとして文部科学省などで発表の機会も増えている。


不確実な時代を生き抜く

中武 貞文(なかたけ・さだふみ) 准教授
南九州・南西諸島域共創機構 産学・地域共創センター

[学位] 修士(理学)大阪大学,1995年3月/ 博士後期課程単位取得取得退学 鹿児島大学

[所属学会] 日本分析化学会、研究・イノベーション学会、産学連携学会

[委員歴] 鹿児島市市民参画推進に関する市民会議 委員長、南九州市 農業所得向上プロジェクトチーム委員(〜2022,3月)

講義の目的は起業を促すだけではない、と中武先生。「震災、感染症、そして戦争、予期せぬ出来事が目まぐるしく起こる。今までの普通が普通ではなくなった時、どう対応するかという着想力を育んでほしいのです」。講義の最後には「受講したこと自体、みなさんの中に何かがあるということ。いつかきっと発火(起業)します。その時は、教員や研究、人脈など、鹿児島大学の資源を使うことを思い出してください」と、力強いメッセージを送った。

仲間や教授と一緒にお酒を飲んだり、喧嘩したり…
「太く、楽しい」青春を謳歌しきった学生時代。
育まれた絆、楽しい思い出は、いまも私の支えです。

落語家 三遊亭 あら馬(さんゆうてい あらま)(本名:桐野 亜希子)
鹿児島県出身。1996年 鹿児島大学工学部入学、2000年 応用化学工学科卒業。
フリーアナウンサー、女優などを経て2017年 三遊亭とん馬に入門。2021年5月 二ツ目昇進

鹿大4年研究室にて。助手の寿子ちゃん(当時60歳)が激写。卒論の話か恋愛トーク中かな。
学生タレントとしてTJカゴシマ様を始めテレビラジオに。私の芸能の原点。

今回登場いただいたのは鹿児島初の女性落語家・三遊亭あら馬さん。なんと、本学工学部の応用化学工学科卒業の“web・IT強め理系女子”なのです。「高校時代から在京キー局のアナウンサーを目指していて、経歴に箔をつけようと鹿大へ入りました。理系が得意だったことと、同じ工学部卒の父への対抗心もあって工学部へ。私、邪念がすごいんです」。生粋の江戸っ子のような歯切れの良い口調は、さすが噺家さん。

在学中から地元メディアでタレント、モデルとして華々しく活躍。卒業と同時に上京し、運良くアナウンス事務所や劇団に所属するも芸能人としては鳴かず飛ばず。諦めて結婚し、子育てを楽しもうとシフトチェンジしました。ある時、友人の結婚式で司会を務めたことをきっかけに芸能界熱が再燃。アナウンサー復帰のリハビリで通ったのが、後に師匠となる三遊亭とん馬さんの主宰する落語スクールでした。発表会で高座の面白さに目覚め、弟子入りを志願。紆余曲折を経て39歳の時、ようやく入門が実現。子育てをこなしながら365日寄席に通い、着付けや太鼓叩きなどの下働きを務めました。「修行は厳しかった。20歳の私だったらすぐ喧嘩して辞めてたと思います」。修行を積み、2021年5月には見事「二ツ目」昇進を果たしました。

前座時代。歌丸師匠の最期の国立演芸場。米助師匠のお誕生日祝。今も米助師匠にはお世話になってます。
人生3回目の開腹手術後のICU。(生体肝移植で全4回)何度やっても腹を切るのは痛い。

破天荒に夢へ突き進むあら馬さんですが、B面には、人並外れた闘いの歴史も。難病指定胆道閉鎖症のため、生まれてすぐ胆のうを取って腸とつなぐ空腸縫合という大手術を受けて以来、しばしば胆管炎を発症。「18歳までの命と言われていました」。限りある人生を後悔しないよう、太く楽しく生きよう、と決意したことが、すべての原動力となっていた、と言います。在学中も学業、タレント活動のほか最大七つのアルバイトを掛け持ちし、海外旅行、サークル活動と、青春を味わいつくしたといいます。「常に入退院が傍らにあり、いつか死ぬはずの私が、大学で青春を謳歌し、子をもうけPTA会長を3回務めるなんて。奇跡の日々に感謝する人生でした。」ところが昨年2月ついに「あと半年」の余命宣告を受け、生きる道は肝臓移植しかないことを告げられます。「思いのほか多くの方から『生きろ』と励ましの声をいただいて」。弟さんの肝臓を受け、移植手術に踏み切りました。手術までの道のり、術後のリハビリなど、平坦な道のりではありませんでしたが、現在は体調も安定し、ほぼ平常生活に戻ることができました。「生まれてからずっと余命何年と言われてきたのに、いきなり余命宣告がなくなって。どうしたものか」と笑います。

2021年5月新宿末廣亭。念願だった娘達に母の勇姿を観に初めて寄席に来てくれて「ママ面白かった!」と言って貰えた日。

「学業だけではなく、いろんな青春を味わえるのが学生時代。観光ついでに勉強しに行く感覚でもいい。全部味わってください」と、後輩へのメッセージを贈る先輩は、真打ち昇進という次の大きな目標を目指し、熱く走り出しています。

農水産獣医学域 農学系
地頭薗 隆 教授

地域防災と人材育成に貢献する大学の役割
〜多発する大規模土砂災害の予測、防災へ向けた取り組み〜

昨年7月には鹿児島県北部で、さらに8月には西日本から東日本にかけての広い範囲で記録的な豪雨が降り、各地で災害が発生したのは記憶に新しい。自然災害の中でもとりわけ大きな被害をもたらすのが豪雨や地震、火山噴火によって起こる土砂災害だ。砂防学の第一人者、地頭薗隆先生の砂防学研究室では、南九州のシラス斜面崩壊や火山噴火に起因する土石流、そして近年多発する大規模崩壊(深層崩壊)の調査、観測といった研究とともに、地域防災の向上へ向けた社会貢献活動に取り組んでいる。

大規模な土砂災害発生リスクの高まり

地下水の集まる地点での基礎データを収集する水文調査。雨の少ない冬季、学生と共に渓流を歩き、地道な調査を続けている

1997年7月、出水市の針原川流域で土石流が下流の針原集落を飲み込み、家屋損壊、浸水のほか21人が犠牲になった。原因は、上流域で起こった深層崩壊による土砂の流出。「シラスの崖崩れなど(表層崩壊)は、歴代の先生方の努力によってメカニズムが解明され、対策も進んでいましたが、当時、深層崩壊は専門家でさえ見たことがない、文献や教科書でしか知らない現象でした」。針原での災害を機に学部横断的なチームを編成。深層崩壊に関する調査、研究を進めた。「滅多に起こらない現象を研究することを疑問視する声もありましたが、6年後の2003年には水俣市で、2005年には九州山地や鰐塚山で、その後は毎年のように各地で発生。特に2011年には紀伊半島39カ所で大規模崩壊が起こり、およそ100人の方が犠牲となりました」。近年、深層崩壊が多発するようになったのは地球温暖化、気候変動による記録的な大雨が要因、と地頭薗先生は話す。

表層崩壊と深層崩壊:0.5~2.0m程度の山の表土が、表土と岩盤の境界に沿って滑落する斜面崩壊が「表層崩壊」、表面の土壌の下にある岩盤まで崩れ落ちる現象が「深層崩壊」。深層崩壊を引き起こす主な要因は大雨、地震、火山噴火。

防災に生かされた研究成果

岩盤を通る地下水は電気を帯びイオン化している。湧水センサーで水の電気伝導度や水量を計測することで地下水を解析する

「現在の土砂災害警戒情報発表、それに基づく避難指示は、大雨の最中に発表される仕組み。一方、山に降った雨が地下水になり、大量の地下水の圧力に耐えきれなくなった山が壊れるのが深層崩壊。雨が小降りになったり、止んだりした後に起こるので、いつ、どこで発生するか予測が非常に難しいのです」。地頭薗先生は「針原の教訓から」地下水に着目。湧水を監視することで地下水の状態を把握し、崩壊発生の危険度を判断する装置「湧水センサー」を開発した。
2016年6月には、鹿児島県垂水市で前年の崩壊地の監視カメラの湧水映像を用いて崩壊を予測。予測に基づいて発表された避難指示は、翌日に発生した土砂崩れから住民の命を救った。「地下水を指標にして住民を避難させたのは、全国でも初めての事例でした」。研究室では、針原のほか南大隅や竜ヶ水、熊本県人吉市や大分県中津市耶馬溪など、深層崩壊の履歴を持つ土地での調査を継続。研究成果は、九州地方整備局と国土技術政策総合研究所が設置した「無降雨時等の崩壊研究会」の基礎資料として、大規模な崩壊の危険斜面の抽出手法の開発に貢献した。
災害現場での調査活動に加え、冬季の渓流で地下水を観測するなど、研究にはハードな作業もつきものだが、「学生は次代の防災を担う人材。講義による基礎学力に加えて、現場での実践的な学びによって知識の応用力を養うことが重要です」。こういった活動が嫌いじゃない人たちが集まっています、と卒論作成に勤しむ学生の姿に目を細めた。

人材育成

地域の防災力を高めるためには、住民を巻き込んだ調査・研究による啓発も不可欠、と地頭薗先生は話す。「湧水の出る箇所も地元の人、特にお年寄りはよく知っている。住民自身が地図に落とし込んで防災マップを作れば、自ずと防災意識も高まります。大学や自治体等が呼び掛けるだけではなく、住民自身が考え、知ることが大切」。2017年の九州北部豪雨時、防災リーダーが率いた地域では、災害による犠牲者が見られなかったという。「災害予測の技術を進歩させる研究を進めると同時に、住民の意識を高める活動に取り組むことも大学の重要な役割だと思っています」。地域で学んだことは地域へ還元するー。砂防学研究室に代々引き継がれる姿勢だ。

地頭薗 隆(じとうその・たかし)

地頭薗 隆(じとうその・たかし)

1981年3月鹿児島大学農学部卒業、1981年5月鹿児島大学助手、1991年10月助教授、2013年2月教授、2018年4月地震火山地域防災センター長
■学位 : 1991年4月農学博士(九州大学)
■所属学会等 : (公社)砂防学会(副会長)、国土交通省九州地方整備局緊急災害対策派遣ドクター、鹿児島県土砂災害対策アドバイザー、鹿児島市防災専門アドバイザリーなど
■研究キーワード : ○土砂災害対策 ○深層崩壊 ○シラス斜面崩壊 ○桜島土石流


島嶼域を中心とした漁業・
漁協の経営振興戦略の研究

水産学部水産経営学研究室
鳥居 享司 准教授
  • 持続的な漁業経営について、漁業者や漁協職員の方々と連携し、調査・分析・提言から実証まで行っています。島嶼域の特徴ある水産物を求める需要者と生産現場のマッチングについても支援を行っています。
  • NPO法人「鹿児島おさかな倶楽部」を主宰。生産者や漁協をはじめ自治体、飲食店等の参画の下、豊かな魚食を楽しむ情報、イベント等を提案・提供しています。
研究の特徴

島嶼漁業経営の課題の抽出と改善へ向けた戦略策定

離島を中心とする地域での持続的な漁業経営について、漁業者や漁協と連携し、調査・分析・提言、実証まで行っています。
周囲を海に囲まれた島嶼域は、水産業に大きな可能性を持つ地域でありながら、島外出荷には時間と費用がかかる上、鮮度劣化による取引価格の低迷に悩まされてきました。また、漁業経営には、漁場の利用体系やルールの遵守など持続的な資源利用への取り組みが求められ、さらに労働の在り方や漁協の体制づくりなど、多岐にわたる課題があります。
当研究室では、生産から流通に至る過程の細やかな実態分析を通じて課題を抽出。明らかになった個々の課題に対し、その解決策や緩和策を漁業者や漁協職員の方々とともに検討しています。個々のケースに最適な新技術の提案、水産物の流通や消費に寄与する企業や飲食店、料理人など異業種との連携による市場開拓についても検討、提案しています。

期待される成果

協働による研究成果を基に提言・実証し、地域の持続的活性化に貢献

漁業・漁協の経営振興策について、漁業者や漁協職員と協働し、生産現場に即した分析、調査、提案を行います。最適な新技術の導入や異業種連携まで支援するほか、島嶼域の水産物の販路拡大や需要者のマッチングも手掛けています。漁業経営の安定に必要な資源管理や経済的側面からの分析も行っています。さらに漁協の役割と機能の検討を通じ、地域の漁業体制の強化を目指しています。
奄美大島、与論島、甑島のほか垂水市、日置市、肝付町などでも活動。島嶼域外での漁業経営分析にも応用が可能です。
当研究室では、現地へ赴き、現場の漁業者、漁協職員の方々と手を携えて活動に当たることを大切にしています。個々のケースに適した調査、分析によって導かれた仮説に基づき実証を行い、その成果を検証するところまで、継続的な支援を行っています。一連の活動を通じ、島嶼の主力産業の一つである漁業の振興を図り、ひいては島嶼社会の持続的な活性化を目指しています。

取り組み事例

漁業者・民間業者との共同研究(日笠山水産の事例)

各地の漁業者や漁協と連携し、調査・研究の成果に基づいた経営分析や商品開発、販路拡大などの事業に取り組んでいます。事例の一つが、キビナゴ漁・水産物加工を手がける日笠山水産(薩摩川内市甑島)との協働による6次産業化の取り組み。学生や食品関連の教職員らも参画し、新鮮な香りと味わいを生かした商品開発に取り組んでいます。2021年7月には本学部の生協食堂で「こしき祭り」を開催。キビナゴ漬け丼や天ぷらなど甑島産キビナゴ料理を提供しました。来年度の開催に向け、さらなるメニュー開発に取り組んでいます。 販路拡大の一助という目的に加え、学生に魚のおいしさを知ってもらって向学心につなげると同時に、次代の消費者を育成するというねらいもあります。調査研究でお世話になっている甑島への恩返しができれば、という思いもあります。

政策提言

2023年の離島振興法改正に向け、2021年度、提案書をまとめました。観光、農業、教育、国防、地域おこし協力隊のほか島嶼域の首長など、多岐にわたる分野の専門家や関係者が集まり、総合的な議論、検討を重ね、作成しました。 鹿児島には数多くの離島があり、水産業に関しては輸送費補助などの政策的支援がきめ細かく実施される必要があります。離島の水産業振興に真に役立つ政策をつくる上では、現状に沿った立案が不可欠ですので、これまでの知見に基づき、必要な視点について提言しました。

啓発活動

さまざまな分野において販路開拓の重要性が叫ばれていますが、実際に手がけてみると、簡単なことではないと痛感。2019年、NPO「鹿児島おさかな倶楽部」を立ち上げました。主におとなを対象にした普及・啓発活動に取り組んでいます。おとながたくさん魚を食べて好きになってくれたら、魚の消費量も上がります。家庭で魚料理を食べるようになれば、子どもも魚好きになることが期待されます。生産から出荷までを漁師さんに見せていただく体験会を企画したり、旬の魚を届ける定期便を企画したりと、一人でも多くの人が魚に親しむ機会を創出する活動を行っています。


鹿大メッセージ

おいしい魚を食べて、人も漁業も元気に。
水産学部水産経営学研究室 鳥居 享司(とりい・たかし)准教授
水産学部水産経営学研究室 鳥居 享司(とりい・たかし)准教授

水産業に関する研究の視点は多岐にわたりますが、私は経営、制度面から下支えするような政策やビジネスモデルを研究しています。学生時代から現在に至るまで、甑島や野間池、奄美大島、大隅と県内各地に伺い、現地の事業者さんから漁業のいろんなことを教えられています。漁師さんは苦労されている局面も多々ありますが、そこで諦めるのではなく、皆さんいろんな努力をされている。温かい人柄、一生懸命な姿に触れたことが、私の活動の原動力になっています。おいしく、健康に良い優れた食である魚を食卓から失ってしまわないためにも漁業経営・生産を持続的なものにしたい。そんな思いもあります。
私は本学OBでもありますので、学生は私の後輩です。学生にはしっかり学んで、社会へ出てほしいという思いで日々接しています。できる限り漁村に連れて行き、漁業者の話を実際に聞き、海を見ながらものを考えるという“生きた”体験を積んでもらうことを心がけています。

2001年3月
広島大学博士課程後期課程終了。
2007年4月
鹿児島大学 農水産獣医学域水産学系 水産学部 水産学科 水産経済学分野/大学院連合農学研究科 生物生産科学専攻 地域・国際資源経済学 准教授

日笠山水産からのメッセージ

日笠山水産 日笠山 誠(ひがさやま・まこと)社長
日笠山水産 日笠山 誠(ひがさやま・まこと)社長

若い人たちに魚を食べてもらうため学校給食などでの提供を考え、鳥居先生に相談したところ、生協のご協力の下、水産学部でキビナゴ料理の提供が実現。追加注文をいただく好評ぶりでした。次の取り組みとして、常温で持ち帰り可能な商品の開発をお願いしています。
魚ばなれが言われて久しいですが、とくに今はコロナ禍のため魚の消費量が激減。魚の値段は低迷する一方、燃油は高騰し、漁師には非常に厳しい状況が続いています。この苦境を打破するため、甑島では今年、漁業者が連携して一般社団法人を立ち上げ、みんなで一丸となって販路拡大に取り組む予定です。「漁師の約束 六ヶ条」に集約されるような甑島の漁師の知恵と意欲を継承し、漁業を活気づけるためにも、先生方の力も借りて努力していきたいと思います。

産学連携に関する相談・お問い合わせ窓口:産学・地域共創センター ☎︎099-285-8491

  • 南九州畜産獣医学拠点事業に係る合同記者発表を実施

    南九州畜産獣医学拠点事業に係る合同記者発表を実施

    11月1日、曽於市役所において本学と曽於市は合同記者発表を行い、曽於市の財部高校跡地に「南九州畜産獣医学拠点」を令和6年4月に開設する意向を表明しました。
    本拠点設置により、曽於市は、財部駅から拠点施設までの活性化、次世代型農場での研修等の受け入れ、修学旅行誘致(市内外の学生)、拠点農場産牛・鶏のブランド化事業等により、同市の地方創生事業に取り組むことを目指しています。人材育成、産業創造、交流人口の増による地域活性化が期待されています。
    本拠点において本学は、「動物福祉に配慮したモデル農場における実践的な畜産獣医学拠点の構築」を目標としています。他大学においては産業動物の臨床実習に苦慮しているところですが、本拠点において全国から獣医学部生を毎年約500名受け入れ、動物衛生学と産業動物臨床獣医学に関する参加型実習プログラムを開講することとしています。来年度はJGAP認証機関の認定を目指しており、我が国有数の畜産基地である南九州の畜産獣医学を支える専門職業人の養成を本拠点で行うことができます。
    曽於市と本学は、令和6年4月の南九州畜産獣医学拠点の開設を目指し、更なる連携の下、拠点整備を進めていくこととしています。

  • 経営協議会学外委員等による学内視察を実施

    経営協議会学外委員等による学内視察を実施

    11月9日、経営協議会学外委員(学外有識者)並びに学長、役員及び事務局長等による学内視察を実施しました。
    例年8月、「経営協議会学外委員と教育研究評議会評議員等との意見交換会」(経営協議会と教育研究評議会との合同懇談会を実施し、学外有識者との意見交換の機会を充実することを目的に実施している会)と同日開催していましたが、今年度から学内視察のみ気候の良い11月に実施することとしました。
    地域コトづくりセンター、産学・地域共創センター、機械工学科1号棟、海洋波動実験棟及び海洋土木工学科棟では研究及び実験等を、工学部共通棟では学部学生の演習等を、附属中学校ではZoomを利用した「台北教育大学」の生徒と本学中学生の英語授業を視察しました。学外委員から寄せられたさまざまな質問に対し、各担当者から説明させていただくことができ、経営協議会学外委員に本学の状況をより理解いただく機会となりました。

  • 「鹿大『進取の精神』支援基金」支援会第7回役員会を開催

    「鹿大『進取の精神』支援基金」支援会第7回役員会を開催

    12月2日、「鹿大『進取の精神』支援基金」支援会の第7回役員会が開催されました。
    この支援会は、鹿児島県内の経済関係5団体、医療関係5団体、農水産業関係2団体、金融関係1団体及び同窓会連合会の計14団体の長により構成されています。各機関におかれましては「鹿大『進取の精神』支援基金」の趣旨に賛同し、募金活動へのご支援をはじめ、本基金による実施事業に関する助言や協力をいただいております。
    本支援会の役員会は、最低年1回開催され、本学から募金状況や基金による事業報告及び事業計画などについて報告・説明を行った後、役員による意見交換を行っております。
    今回の役員会では、本支援会の会長である岩崎 芳太郎 鹿児島県商工会議所連合会会長による開会挨拶の後、「基金の資金計画及び募金状況」、「令和2年度事業報告及び令和3年度事業計画」、「鹿大『進取の精神』支援基金支援会」及び「令和4年度以降の基金の事業及び資金計画」について協議が行われました。
    基金事業の今後の更なる発展に向けて、基金の現状を踏まえた上で、今後の事業・資金計画などについて役員の皆様のご意見を伺い、この支援会を現状の枠組みの中で存続することが了承されました。

  • 令和3年度後期鹿児島大学留学生後援会奨学金授与式を開催

    令和3年度後期鹿児島大学留学生後援会奨学金授与式を開催

    12月13日、令和3年度後期留学生後援会奨学金授与式が行われました。
    同奨学金は、鹿児島大学留学生後援会が私費外国人留学生に対して経済的支援を行うことで学習効果を高めることを目的として支給しており、今回は、8名の留学生へ奨学金が支給されました。
    授与式では、後援会会長である佐野 輝学長が、出席した8名に奨学金を手渡し、「世界が新型コロナウイルス感染拡大の影響による大変な状況の中で、留学生の皆様も不慣れな異国の地での生活に苦労しながら、自己の目的を達成するために勉学に励んでおられる。これからも積極的に学ぶ姿勢を持ち続け、留学を終え帰国した後も日本及び鹿児島とのつながりを持ち、母国との懸け橋になってほしい。」との激励の言葉を贈りました。

  • 八代海の泥ハゼ、チワラスボの"オシリ"をカジる新種の甲殻類を発見

    八代海の泥ハゼ、チワラスボのオシリをカジる新種の甲殻類を発見

    大学院理工学研究科の上野 大輔准教授が、出水市沿岸干潟の泥中に暮らすハゼ、チワラスボに共生する珍しい小型甲殻類を発見、報告しました。この甲殻類は新種で、更に種より上の分類階級である属と科に該当するものも存在しない極めて珍しい種で、新科新属新種として記載、報告されました。鹿児島県の沿岸域に、極めて珍しい生物が生息する貴重な事例となります。
    鹿児島県沿岸は、世界的にも生物相豊かな海域であり、これまでにも多くの新種が発見されてきました。今後、その数は更に増えることが期待されます。しかし、種よりも上の分類階級である属、さらにその上の科のレベルが新しく設立されることは極めて珍しく、甲殻類の進化の歴史を解明する上での学術的意義は大きいものと考えます。なお、干潟に暮らす動物間には様々な共生関係が知られますが、地面の下という隠蔽的な環境でもあるためか、明らかになっていないことも未だ多いことを示唆する好例でもあります。本種の保全も視野に入れた、今後の研究が必要であると考えられます。

  • 医療支援のため看護師を沖縄県へ派遣

    医療支援のため看護師を沖縄県へ派遣

    鹿児島大学病院では、文部科学省からの派遣要請に基づき医療体制がひっ迫している沖縄県へ看護師1名を派遣することとなり、1月21日に壮行会を実施しました。
    本学からは髙見 利恵看護師長が選出され、1月26日から2月8日までの2週間、沖縄市の医療機関へ派遣されました。
    壮行会では、坂本 泰二病院長が「隣県として手助けしたいという気持ちがずっとあった。沖縄県の人々のために力を尽くし、また鹿児島で有事が起きた場合にも備えられるような経験を積んでほしい」と激励の挨拶を述べ、髙見看護師長は「患者さんの命を守り心に寄り添うことは、看護師の使命。診療や療養の世話に、精いっぱい協力したい」と、力強い抱負を述べました。

  • 【寄稿】「樟寿会便り」

    【寄稿】「樟寿会便り」
    佐野学長の総会での講演

    鹿児島大学樟寿会は本学名誉教授の任意団体です。昨年度(令和2年度)は、稲盛記念館のレストラン、「ヴェジマルシェ'19」を利用した初めての「総会・懇親会」を企画したにも関わらず、新型コロナウイルスの感染拡大のため中止せざるを得ませんでした。本年度は状況を考慮し、会食を伴う「懇親会」は自粛したうえで、Zoomを利用したオンラインを併用し、11月20日(土)稲盛アカデミーA11講義室で開催されました。参加者はオンライン参加者24名を含めて54名でした。東京(会場参加)、愛知、京都、福岡、長崎(以上オンライン参加)と、遠方から参加があったことは特筆すべきことです。
    総会では、吉田浩己会長の挨拶に続いて、佐野輝学長から本学の近況について詳しい説明がありました。大学の「ガバナンス改革」についてもお話があり、学長ご自身も年1回、評価を受けるというお話から、日々のご尽力を窺い知ることができました。
    引き続き、新入会員の自己紹介があった後、坂尾隆会員(平成14年退職、教育、84歳)を議長に選出して議事に移り、前総会からの活動報告、平成31(令和元)年度、令和2年度会計報告、樟寿会規則の改正が承認されました。規則改正の中身は、幹事の選出母体として新たに「獣医学系」を設けたことと、幹事の選出母体の名称を本学の最近の教育研究組織の改編に沿うように改めたことです。
    「記念講演」は、時勢を反映して、鹿児島大学大学院医歯学総合研究科微生物学分野教授の西順一郎氏による、「新型コロナウイルスに関する最新の知見と感染予防について」と題するものでした。「COVID-19」も普通の感染症の一つとして社会が受け止める時期に来ているのではないかというのが西氏の見解でした。



鹿大「進取の精神」支援基金への寄附者様ご芳名一覧

鹿大「進取の精神」支援基金へのご協力を賜りました皆様に心より御礼申し上げます。お受けいたしました寄附金は、基金の目的に沿って有意義に活用させていただきます。ご寄附いただきました皆様方への感謝の意を込めまして、ご芳名等を掲載させていただきます。
なお、ご意向により、ご芳名等の掲載をご希望されない寄附者様につきましては、本誌に掲載いたしておりません。今後とも、鹿児島大学へのご支援、ご協力を賜りまようお願い申し上げます。

令和4年3月 国立大学法人鹿児島大学 学長 佐野 輝

【2021年1月から2021年12月までの寄附者様】(順不同・敬称略)

一般資金

個人
二十万円
野口 愛子
十万円
松成 裕子
八万八千円
谷 怜子
四万円
八代 利香
三万円
宮本 篤
二万円
岩田 元一
一万円
添島 亮一
川原 俊郎
茅島 浩一郎
千円
高妻 孝次
辻 潔
ご芳名のみ掲載希望の寄附者様
西元 春義
小寺 ユリ子
徳重 友郁
永島 勇秀
風間 広仁
足立 清浩
山本 茂弘
一丸 春光
井上 和也
坪田 信一郎
福澤 由香
坂本 有吾
谷之口 泰典
森野 颯
七種 洋介
西澤 保孝
牧迫 浩二
森川 勇一
大脇 哲洋
根路銘 安仁
西谷 佳浩
中尾 優子
小原 恭子
増原 薫
田中 一枝
海江田 省吾
田中 賢治
ご芳名を希望されない寄附者様
六十二名
団体等
百万円
日本ガス株式会社
五十万円
株式会社久永
上野工業株式会社
 代表取締役 上野 廣一郎
株式会社渡辺組
 代表取締役 渡辺 丈
二十万円
エスオーシー株式会社
株式会社南九州電設
 代表取締役社長 瀬口 勝久
十万円
ソフトマックス株式会社
株式会社徳電社
五万円
テクノ冷熱株式会社
九綿設備工業株式会社
ご芳名のみ掲載希望の寄附者様
教職員共済生活協同組合
株式会社Misumi
公益財団法人米盛誠心育成会
 理事長 米盛 庄一郎
川内市医師会市立病院
ブルームビルド株式会社
 代表取締役 小関 朋宏
鹿児島空港ビルディング株式会社
中外電工株式会社
 代表取締役 田牧 安雄
有限会社渕上事務器

リサイクル募金

掲載希望の寄附者様
鳥飼 久裕
大峰 悠矢
豊田 尚之
田城 麻紀
澤井 七絵
松見 あずさ
舟橋 惠子
信太 裕之
太田 圭子
有馬 信輔
田城 澄子
勝濱 良博
宮崎 将尊
山下 實
山中 英賢
鳥居 裕一
厚田 由布子
田村 正人
高橋 啓三
斉藤 真美
下條 隆雄
井原 慶一郎
掲載を希望されない寄附者様
五十六名

修学支援事業基金

個人
五十六万円
田中 達朗
五万円
遠矢 良樹
一万円
茅島 浩一郎
高橋 宏德
ご芳名のみ掲載希望の寄附者様
樋ノ口 正光
福本 一法
宮原 広典
畠 広子
有銘 工
森 秀樹
比嘉 健裕
宮本 直人
十川 英
福島 誠治
岡本 実佳
並松 靖子
ご芳名を希望されない寄附者様
三十五名
団体等
五十万円
アプライド株式会社
 代表取締役 岡 義治
ご芳名のみ掲載希望の寄附者様
鹿児島大学教職員組合
 理学部支部

歯学部基金

五十二万円
鹿児島大学歯学部後援会
 会長 有馬 敬
五十万円
医療法人宝歯会
 かじわら歯科医院
 理事長 梶原 浩喜
二十万円
梶原 浩喜
十万円
医療法人英成会
 神谷ファミリー歯科
五万円
田沼 順一
太田 博見
柳田 敏孝
田原 勝矢
ご芳名のみ掲載希望の寄附者様
太田 道明
荻原 和繁
長田 ひまり
徳重 友郁
村岡 信宏
西村 正宏
西谷 佳浩
ご芳名を希望されない寄附者様
七名

鹿児島大学病院基金

百万円
社会医療法人義順顕彰会
 種子島医療センター
医療法人朝戸医院
一般財団法人親和会
五十万円
出水総合医療センター
三十万円
松清 五男
二十万円
市村 カツ子
十万円
山下 敏史
河野 英一
久德 順子
小林中央眼科
 益山 芳正
五万円
榎田 英樹
四万円
谷口 昇
又木 雄弘
三万円
仲井 精一
入部 英典
貴嶋 陸博
築地新 公女
山森 剛
前 哲二
濵田 基治
二万円
鮎川 秋徳
ご芳名のみ掲載希望の寄附者様
内村 真吾
河野 竜一
金城 敏
七呂 節子
東 美枝子
三原 健志
今村 健三郎
山本 美奈代
内藤 慎吾
萩本 美恵野
渡辺 京子
甲斐 律夫
畠 広子
家村 和千代
吉留 正次
堀下 千鶴
垣花 泰之
宮田 昌明
弓場 裕之
佐藤 真紀子
山下 勝
西谷 佳浩
大脇 哲洋
中村 雅之
徳重 明央
内門 泰斗
嶽崎 俊郎
鹿児島大学病院B棟6階
佐藤 雅美
中村 智子
鮎川 秋徳
奥屋 雅彦
横枕 久美子
今川 真由美
松﨑 健太郎
川内 美千代
肥後 昌代
福田 ゆかり
福島 悦子
脇野 龍也
サツマ薬品株式会社
社会医療法人天陽会
 厚地 良彦
ご芳名を希望されない寄附者様
三十二名

練習船基金

八万八千円
谷 怜子
五万円
遠矢 良樹
ご芳名のみ掲載希望の寄附者様
小鉢 統
瀬戸口 浩
村岡 祐輔
掲載を希望されない寄附者様
三名

医学部医学科教育基金

ご芳名のみ掲載希望の寄附者様
増原 薫
垣花 泰之
村岡 祐輔
掲載を希望されない寄附者様
四名

教育学部付属学校園基金

十万円
上谷 順三郎
ご芳名のみ掲載希望の寄附者様
及川 豊
久保 和奈利
佐藤 壮司
川畑 活人
有村 純頼
鵜飼 憂子
吉田 紘基
福田 留美
尾籠 りか
今村 恵美子
三輪 玲子
松下 岳
山下 泉
樋高 寛子
株式会社鶴亀堂
 代表取締役社長 脇田 喬
掲載を希望されない寄附者様
十四名

動物病院基金

五十万円
杉本 和子
十万円
原田 直美
二万円
松尾 しのぶ
ご芳名のみ掲載希望の寄附者様
土橋 苑子
上小鶴 博
十川 英
中村 智子
掲載を希望されない寄附者様
八名

工学部創立七十五周年記念事業基金

十万円
櫻澤 義信
電気電子親交会
木下 英二
隅田 泰生
石原田 秀一
園田 裕和
五万円
松永 広幸
四万円
中里 勉
三万円
仮屋 孝二
奈良 大作
堀之内 昇吾
木村 至伸
根比 瞭
木佐貫 浄治
中川 喜介
一万円
東 正樹
下村 慎一郎
楢崎 彦三
奥平 浩之
吉満 正美
大重 俊則
原田 節夫
五千円
妙見 祟
平屋 幹雄
横山 大介
篠崎 欣
ご芳名のみ掲載希望の寄附者様
下田代 和久
山下 英成
東 樹志
藤澤 敬一
冨山 大輔
深水 幸滋
小山 孝一郎
谷 正信
別府 孝一郎
前田 光貴
後藤 真秀
本地 雄一
松永 裕樹
喜元 亨
石野 孝樹
向井原 祟
稲 卓郎
栗野 克大
増田 貴文
羽生 大仁
審良 善和
福島 誠治
橋口 周平
大橋 勝文
小田 美紀男
掲載を希望されない寄附者様
十八名

鹿児島大学理学部基礎研究支援金

掲載を希望されない寄附者様
一名

鹿児島大学めぐみ会医学研究振興基金

ご芳名のみ掲載希望の寄附者様
医療法人恵会
工学部機械工学科4年
立山 陸さん
大学院理工学研究科 工学専攻2年
奥 紘輔さん

人材創出プログラム 「SKYCAMP(操縦飛行体験)」から誕生した
「地域密着型パイロット」訓練生

春からの訓練で使用する4人乗り双発機・ダイヤモンドエアクラフトDA42

本学とJALグループの連携の下、2020年度に実施された地域密着型パイトット人材創出プログラム「SKYCAMP」参加学生の中から、第1期パイロットライセンス訓練生として選ばれたのが奥紘輔さん(写真左)、立山陸さんです。この春から、共に養成機関である祟城大学(熊本市)に身を置き、研究生として実践的知識や技能を習得します。

「SKYCAMPでの経験は一生の宝。航空業界に興味のある人も、そうでない人もぜひ参加してみてください!」

子どもの頃からパイロットに憧れていたという奥さん、立山さん。「一生分の運を使ったほどの幸運」と喜びますが、指導に当たった小川典夫教官(Japan General Aviation Service 運行本部長)は「教えられたことを素直に吸収する。でも真似るだけでなく、よりうまく飛ぶためにどうすればよいか自ら考えることができるから成長が早い」と、2人の学ぶ姿勢を評価します。

実機で飛行した後は操縦訓練装置を使って振り返り検証を行い、操縦技術の向上を図る

「これから難しいこともたくさんあると思いますが、仲間と共に乗り越えていきたい」「優秀なパイロットになって、大学とJALグループをつないでくださった稲盛さん(名誉博士)をはじめ、お世話になった方々や生まれ育った地域に恩返ししたい」。情熱と感謝を口にする2人は、2年間の研修を経てパイロットライセンス取得後、JACのパイロットとして鹿児島と種子島・屋久島、奄美群島を結ぶ航路の運航を担う予定です。機上で、さっそうとしたアナウンスを耳にできる日が待ち遠しい限りです。

※プログラムは、地域航空を永続的・安定的に支える人財の裾野の拡大・発掘・育成を目的として、本学と日本航空株式会社(JAL)、日本エアコミューター株式会社(JAC)の3者による連携協力協定に基づき2020年度より実施。文系・理系、男女を問わず、全学部・研究科の学生が対象です。

人間は思いの主人であり、
人格の制作者であり、
環境と運命の設計者である

自分自身の弱い心に打ち勝ち、より良い行動を選択する勇気を貰える言葉です。つい不平不満や自己中心的な考えを抱くこともありますが、そんな気持ちに基づく行動は、後々自分を苦しめることになるように感じます。他者や社会のためとなる行動を選択するという積み重ねで、自分自身も周囲の人や社会も幸せになることができると思います。(奥さん)

雪に耐えて梅花麗し

苦しい時の経験ほど後にプラスになってくると思います。いろんなことに挑戦して、困難に負けず努力したいと思います。(立山さん)

鹿大プラスでは、鹿児島大学インフォメーションセンターで販売している鹿児島大学の研究・教育活動の成果として完成した商品を紹介します。

九州産レモングラス+厳選されたハーブ 鹿大プラス

九州産レモングラス+厳選されたハーブ

内容量:
3g×6袋(ティーパック)
価格:
700円(税込)【レモングラス・ティーのみ 650円(税込)】
原材料:
国産のレモングラスを使用したハーブティー。農学部との研究開発商品です。全5種類。
レモングラス・ティー、レモングラス&スペアミント/パクチーシード/タイジンジャー/パクチーリーフ
カフェイン:
0%

九州の大地で元気に育った香り豊かなレモングラスをティーバッグにしました。目覚めの一杯、休憩の一杯、リラックスの一杯。爽やかな香りでホッと一息つきませんか?

インフォメーションセンター

インフォメーションセンター(鹿児島大学正門横)

☎099-285-3864 開館時間:月曜日〜金曜日(休日・祝祭日を除く) 9:30〜16:30(昼休み13:00〜14:00)