令和5年(2023年)度からインターンシップの取扱いが変わり、これまで企業や大学が主催していたキャリア形成支援プログラムが4つに類型化されました。
変更のポイントや就活への生かし方などを、キャリア形成支援センターのスタッフに伺いました。
山下 瑞穂特任専門員
橋口 かおり特任専門員
令和5年度より、キャリア形成支援プログラムに係る取り組みが4つに類型化されました。これにより、タイプⅠ・Ⅱは インターンシップとは称さないことになり、タイプⅢ・Ⅳがインターンシップとして実施されることになります。(下図参照)
鹿児島大学では夏季休業期間に10日間かけてインターンシップを行う「課題解決型インターンシップ/キャリア実習」、JAL(日本航空)やJAC(日本エアコミューター)と連携して行う「操縦飛行体験SKYCAMP」など、様々なキャリア形成支援プログラムを提供しています。早い段階から自らのキャリアを考えることが重要であり、就業経験を通しながら能力を見極める機会としてインターンシップに積極的に参加することが大切です。
キャリア形成支援センター(以下、センター)では、キャリア形成支援に特化し、専門知識を生かした高度な実務経験があり、かつ国家資格キャリアコンサルタントやインターンシップコーディネーターなどの資格を有する山下さんや橋口さんがスタッフとして業務にあたっています。
大学での学びと社会の繋がりを実感するために
大学での学びが社会とどう繋がっているのか、実感するのが難しいと感じる学生も多いのではないでしょうか。就職や起業を目指す中で、早い段階で社会の実態を知り、学んだことを生かすチャンスを見つけることが重要です。その点で、新たに4類型化されたキャリア形成支援プログラムは貴重な機会を提供していると思います。
特にタイプⅢのインターンシップに参加した学生の中には、「大学で学んだことが実際にどのように活用されているのかを知ることができ、大学では得られない学びを体験できた」と話してくれた学生もいます。このように、インターンシップは大学での学びを社会と結びつける重要な役割を果たしていると改めて感じています。
以前のインターンシップは主に就職活動の一環として捉えられがちでしたが、本学では新たにセンターを設置したことで、「実際の現場に触れることで、自らの学問・研究の一層の理解に役立つ」「将来の職業選択に備えて、自らの適性・能力について実践的に考える機会となる」「将来の就職活動において志望業種・職種のスムーズな決定、さらには、就職後の職業への適応力を高めることにも繋がる」機会と考えています。また、それに関わる専門のスタッフを配置し、学生のキャリア形成を支援する体制を整えています。
「Society5・0」の時代において、学生にとっても大学にとっても、私たちスタッフにとっても今は大きな過渡期です。学生の社会移行を支援するために、個別にサポートを行ったり、キャリア形成に関する講座を設けるなどの取り組みを進めています。
自分の能力を見極める機会として積極的に参加してほしい
過去に工学部の学生が「実際に社会では何が求められているのかを自分の目で見てみたい」という想いを持ち、介護施設でのインターンシップに参加したことがありました。このインターンシップは、学部で学ぶ専門領域とは直接的な繋がりがないものでしたが、この学生はその経験を通じて、自身の就職活動のときに多様な体験をもとに社会との関わり方を語ることができ、自身が希望していた進路に進むことができました。私たちは、これこそが本当のキャリア形成だと考えています。
インターンシップは、学生が自らの能力を見極める重要な機会ですが、学生はインターンシップ先を就職先として捉えがちで、その結果として「何を学びたいか」が明確になっていないことが多いです。保証人の皆さまも、お子さまがどのような企業のインターンシップに参加しているかを気にされることがあると思います。しかし、お子さまの意思を尊重し、何のために働くのかという考えに耳を傾けることで、自律的なキャリア選択を促すことができます。「何のためにインターンシップに参加したいのか」という目的が曖昧な場合には、私たちがサポートいたします。学生に視野を広げる方法やキャリアに関する考え方を示すのが私たちの仕事です。そのための第一歩として、ぜひセンターをご利用いただければと思います。
インターンシップは、就業体験を通じて自己理解や仕事理解を深め、自分の成長に繋げるための貴重な機会です。今後、学生自身で自分のキャリア形成をより長期的な視点で考えていく必要があります。だからこそ、低学年のうちから、興味のあるタイプⅠ・Ⅱの活動に積極的に参加し、さまざまな体験を通じて将来を考える機会を作ってほしいと思います。
インターンシップを体験した後に、大学で新たな教科に興味を持ち、「これを学びたい!」という前向きな姿勢になっていると私たちも嬉しいですし、そうした体験が今後の学業や大学生活と結びつけるきっかけになればと思っています。
類型 | タイプⅠ オープンカンパニー |
タイプⅡ キャリア教育 |
タイプⅢ 汎用的能力・専門活用型 インターンシップ |
タイプⅣ 高度専門活用型 インターンシップ |
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対象 | 学年不問(全学年対象) | 学年不問(全学年対象) | 学部3・4年、修士1年・2年、博士課程 | 修士課程、博士課程 |
学生にとっての目的 | 企業・業界・仕事を具体的に知る | 自らのキャリア(職業観・就業観)を考える | その仕事に就く能力が自らに備わっているか見極める | 自らの専門性を実践で活かし、向上させる(実践研究力の向上等) |
主なケース | キャリア形成支援センターが主催するイベントや説明会等 | 正課のキャリア科目、高度共通教育科目「地域キャリア実習」、大学が主催する「かごしま課題解決型キャリア実習」等 | 正課のキャリア科目、高度共通教育科目「地域キャリア・インターンシップ」、大学が主催する「SKYCAMP」、「かごしま課題解決型インターンシップ」等 | 「ジョブ型研究インターンシップ」、「C-ENGINE研究インターンシップ」等 ※主に理工学研究科「地域コトづくりセンター」で取り扱っています |
水谷 典子就職相談員
コミュニケーション能力がより求められる時代
私が学生に相談される内容は、学年や時期によって異なります。これから就活を始める3年生からは、就活に向けて何から始めればいいのか、自己理解と仕事理解について最も多く相談を受けます。年末頃からエントリーシートの添削と模擬面接についてが主な相談内容へと変わり、それが4年生の春先まで続いていく、という流れです。
コロナ禍の影響もあり、多くの企業がオンライン面接を導入しました。しかしここ最近、リアルな対面による面接も少しずつ元に戻りつつあります。これからの学生は、オンラインとリアル、その両方を上手に活用することが重要であり、今まで以上にコミュニケーション能力が求められていると感じます。
データによると、今や就活生の4人に1人はAIを使用してエントリーシートを作成しているそうです。ただ、そこに個性を表現することは難しいのです。学生の話を傾聴し、その学生固有のストーリーを引き出すことが、人である相談員が出来ることだと思っています。
自分で探索させその感性を信じる
就活においては、学生自身が「これでいいんだ」と納得して進んでいくことが非常に大切です。そのために自分で探索することも大切な時間であり、保証人の方々には「そんな探索をたくさんさせてあげてください」とお伝えしたいです。
ご自身の経験則をお子さまに伝えることも大切ですが、時代は大きく変わっています。これからは労働力がどんどん減り、資産も自分で作っていかないといけない、つまりキャリアの自律がより求められる時代です。自身の幸せな生き方について、常にキャリアの選択をしなくてはいけません。
子どもはどうしても親の考えに引っ張られるもの。そこでぐっと我慢して、自分のお子さまの感性を信じていただきたいと思います。子どものときの職業観は、実は大きくなっても根っこにあるものです。お子さまが歩んできた人生を語り、「これでいいんだ」と自分の就活に自信を持たせること。保護者だからできるサポートで、お子さまの就活を見守っていただきたいと思います。
2023年度 学部卒業者就職状況
卒業者の進路・就職状況につきましては、キャリア形成支援センターのHPからご覧いただけます。
内定を得た先輩に、「就活はまだまだこれから」という後輩が就活の経験談やアドバイスなどいろいろなことを聞いてみました。
初対面ということで最初は少し緊張気味の2人でしたが、川畑さんのリードもあって和やかな対談になりました。
- 森田
- 今日は就活について、4年生の川畑さんにお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
- 川畑
- よろしくお願いします。
- 森田
- 川畑さんは鹿児島銀行に就職が内定されたと伺ったのですが、決め手になったのは何でしたか?
- 川畑
- 鹿児島銀行は面接を重ねていくなかで人事担当者や役員の方々とすごく波長が合うと感じたこと、そして私の地元でもある鹿児島が大好きなので、鹿児島銀行に就職することで鹿児島を活性化していきたいというのがあって決めました。
「自分の長所に気付くことができました」(川畑)
- 森田
- インターンシップはどのくらい参加されましたか?
- 川畑
- インターンシップは全部で5社ぐらい参加しました。説明会はその何倍も参加しました。そのなかで、鹿児島大学のプロジェクトで「地域人財育成プラットフォーム」※というのがあるのですが、3年生の夏休み期間にインターンシップを受ける授業があり、それがすごく自分のためになったと感じているし、思い出深いです。今でもインターンシップでお世話になった人事の方とつながりがあり、就活中も相談に乗っていただいたりしました。
- 森田
- 縁が生まれたんですね。
- 川畑
- 終わってみればあっという間でした。キャリア形成支援センター(以下、センター)のスタッフの方々が鹿児島のいろいろな企業のインターンシップを準備してくださった中から選ばせていただいたので、そこは感謝しながら参加していました。
- 森田
- まだ私には少しハードルが高い気がします…。
- 川畑
- 最初は私もハードルが高いかなと感じていたのですが、一回参加してみるととても楽しかったです。企業を詳しく知ることができるというメリット以外にも、自分の長所が何なのか、もっと伸ばしていくべき所は何なのかに気付くことができるすごくいい機会になったと感じています。
- 森田
- センターもよく利用されていたのですか?
- 川畑
- かなりお世話になりました(笑)。3年生の時に「就活って何をしたらいいんですか?」と聞きに行ったのが最初でした。スタッフの方が真摯に話を聞いてくださって、ワークシートでの自己分析も一緒にやっていただきました。センターに行って本当に良かったと思っています。
- 森田
- 私はまだお世話になったことがなくて…。
- 川畑
- 私も3年生からだったから、焦らなくても大丈夫。でも説明会などは、今はあまり実感がわかなくても後々役立つことも多いから、1年生の時からどんどん参加した方がいいかなと思います。
※地域人財育成を目的とした学部横断型の教育プログラム。
「就活は苦しいけれど楽しんだ方がいい」(川畑)
- 森田
- 就活を通じて感じたことや思ったことはありますか?
- 川畑
- もちろん企業分析も大切ですが、学生時代にいろいろな方と出会ってたくさんのことを経験することが一番かなと思います。
- 森田
- 川畑さんはどんな経験をされたんですか?
- 川畑
- 例えば先ほどの地域人財育成プラットフォームの一環で、芋を育てて学園祭で売るというプロジェクトを経験しました。自分の成長にもつながったし、グループの中で自分がどのような役割を全うすることができたかなどをエントリーシートに書くことができました。
もう一つはアルバイトの経験。居酒屋で働いていたのですが、笑顔で過ごしてもらうために自分がどんなことができるか、そんなことを考えるきっかけにもなりました。 - 森田
- 就活で大変だったことは何ですか?
- 川畑
- やっぱりどうしても周囲の友人と比べて、焦ってしまうことはありました。でも自分が行きたいところを自分のペースで決めて、進んでいけばいいのかなと思います。
- 森田
- 就活する際のアドバイスはありますか?
- 川畑
- 就活は確かに大変なんですけど、それ以上に楽しんだほうがいいかなと思っていて。考えようによっては企業を知ることのできる貴重な機会ですし、社会人の方と話すきっかけにもなって、個人としてはとても楽しかったです。
少し具体的なアドバイスをするなら、私は面接官の方のお名前やその時に話してくださったこと、心に残ったことなどを手帳や付箋にメモしていました。もし次の面接があった場合に「前回はこんなことをお話いただいて」と話のきっかけにもなりました。他にも就活に役立ちそうなことは何でもメモしていましたね。
「いろいろなことをたくさん経験して大学を目一杯楽しみます!」(森田)
- 森田
- 就活はまだまだ先のことで、授業を受けてもあまり実感がわかない…というのが正直なところです。でも今日、川畑さんのお話を聞いて、これからはいろいろなことをたくさん経験して、分からないことがあったらどんどん人に聞いて(笑)、大学生活を目一杯楽しんでいきたいと思います。
- 川畑
- 素晴らしい! 就活という枠にとらわれずに、自分が成長するのを目標にして頑張ってくださいね。焦らずに楽しんでください。
私の研究室では、基本的に高齢者を対象とした様々な研究を進めています。理学療法士として心身機能の改善を図る、支援をするだけでなく、介護が必要な状況に陥らないよう事前にどういうことができるのか、予防的な視点から機能状態を評価したり、それに対する支援アプローチを開発したり、その効果を検証することに取り組んでいます。
ゼミでは、学生にこちらから課題を提示することはありません。老年期や高齢期に関わる社会的な課題も含め自身で問題を見つけ、それを研究室として行っている地域のフィールドワークなどを通じて、解決するための研究や学習に一緒に取り組んでいく、というスタイルを取っています。フィールドワークは垂水市や龍郷町などで行っており、「フレイル」を予防して健康的に寿命を延ばすためにどんな支援ができるのか、だけでなく、社会の在り方なども含めて感じたり、考えたりしてほしいと思っています。
私自身が教えられることには限界があると思っていて、だからこそフィールドワークなどの学べる環境を提供することは大切だと思っています。学生にはその際に、自分の中で課題や疑問を感じられる能力を身に付けてもらい、その能力を持って社会に出ていってほしいですね。疑問を感じた時にどうやったら解決できるかを考える、そのプロセスを研究室でたくさん経験してほしいと思います。
ここは基本的に理学療法士という国家資格を取得する養成課程ですので、医療機関に理学療法士として就職する学生がやはり多いですが、厚労省や民間の企業で研究員として働く学生もいます。鹿児島にはローカルな良さももちろんありますが、若干のデメリットもあるかと思います。ただ研究という面では、鹿児島ならではの強みを生かしながら世界に発信してグローバルに活躍できる、そんな人材に育ってほしいと期待しています。
STUDENT’S VOICE
高校時代に部活でけがをして病院でリハビリを受けたのですが、そこで理学療法士という職業を知りました。スポーツ選手を支えるという仕事に魅力を感じて、理学療法学科のある鹿児島大学に進学しました。
1,2年次に実習があるのですが、高齢者の方々と関わらせていただく機会があり、高齢者の方々がより幸せに暮らしていけるような社会づくりに貢献したいという思いが芽生えて、牧迫先生のゼミを選びました。3年生になる少し前、自分のそんな思いを牧迫先生に真摯に聞いていただいたことも決め手になりました。
フィールドワークでは高齢者の方々と話す機会も増えて、すごく勉強になりました。現在は研究を続けながら非常勤の理学療法士として働いています。どちらの分野でも一流を目指し、両立させながら頑張っていきたいと考えています。
「研究一直線」
本学教員の研究内容等を紹介しています。ぜひご覧ください。
今号のテーマは「地域」。各学部の地域・地方とのコラボレーションを通して、地域活動や社会貢献活動に取り組む様子をご紹介します!
法文学部
「演習」
酒井 佑輔准教授
酒井研究室はポスター「unlearn 学びほぐす地域と教育」の第3号を発刊しました。本号では社会教育施設である公民館に焦点をあて、公民館の歴史や可能性、本県にある公民館の実態について調査しまとめました。本ポスターは雑誌『月刊公民館』の6月号でも取り上げられました。
「マスコミ論Ⅰ」
中嶋 晋平特任助教
鹿児島市内のテレビ局・新聞社を訪問して、情報番組が放送される現場や新聞が制作されるプロセスを見学しました。また記者との意見交換を通して、地域社会におけるマスコミの役割を学びました。
教育学部
「合唱A」「合唱B」
日吉 武教授
学校教育教員養成課程音楽科の専門科目である「合唱A」「合唱B」では、学修成果発表の機会として、鹿大附属中学校の生徒の前で演奏を披露する合唱ミニコンサートを開催しています。本格的な合唱曲、外国の宗教曲、小中学校の教材曲やポップスを編曲した合唱曲など多彩なプログラムに取り組んでいます。
「学校環境観察実習」
黒光 貴峰准教授
鹿児島県の教育の特色である離島・へき地での教育に対して、離島赴任への不安を軽減し地域に根差した教員を育成するため、奄美大島での実習を行っています。離島での体験活動を通じて、複式・少人数教育に対する関心を高め、教育現場への理解を深めることが狙いです。
理学部
公開講座「理学LABO」
秦 浩起准教授
大人と子どものペア、中高生など約200人が、染色やアロマを作る化学実験、分子模型作製やおもちゃの実験、プログラミングによるゲーム作り、プランクトンや岩石の顕微鏡観察などを体験し、科学の面白味を探りました。
「錦江湾高校アカデミックイベント」
九町 健一教授
錦江湾高校の理数科1年生を迎えて、PCR法の説明や実習体験を行いました。当日は20名の高校生が参加し、生物学プログラムの教員と大学院生の指導のもとで実験を行いました。
医学部
「離島・地域医療実習」
﨑山 隼人特任助教、水間 喜美子特任助教
離島の診療所に6年生全員が2週間滞在し、離島ならではの外来・入院の様子(容易に他院に紹介できない)やリハビリについて、診療に参加する形で学んでいます。もちろん島の自然や文化にも触れています。
「自主研究」
網谷 真理恵准教授
鹿児島JAとの共同研究として、地域でのおすそ分け(食事や食材のやりとり)が、地域住民にどのような身体的、精神的、社会的な影響をもたらしているかについて、直接住民へのインタビューによって行っています。
歯学部
「離島歯科巡回診療同行実習」
(5~6年次)
鹿児島県内に多くある無歯科医離島において、県歯科医師会と共に実施している巡回診療に学生が同行し、離島における歯科医療活動を実体験します。写真は学校歯科検診の様子です。検診結果の説明を希望される保護者の方も多いです。
「地域医療学実習」(3年次)
地域歯科医療を理解するために、鹿児島市内および近郊の歯科診療所の歯科医師と行動を共にします。現場の見学を通じて地域医療の役割について学習すると共に、地域における多職種連携の重要性を理解します。
工学部
「鹿児島県による半導体バスツアーでの半導体教室」
青野 祐美教授、前島 圭剛准教授
半導体を研究している教員により、県内の約30組の小・中学生と保護者に向けた「半導体って何」の講義と「半導体を使ってみよう」というIC 赤外線センサー教室を行い、南日本新聞でも紹介されました。
「サトウキビからの製糖におけるものづくりの効率化」
二井 晋教授
製糖は鹿児島県の重要な産業で、効率化と副産物のリサイクルの推進が求められています。博士後期課程の社会人学生が、これまで用途が限られていた副産物の廃糖蜜から肥料を回収する実験に取り組み、世界的な雑誌に研究成果を投稿して掲載されました。
農学部
「島嶼部地域課題への取り組み」
志水 勝好教授
鹿児島県の島嶼部では台風による塩害がサトウキビで発生し、農家の収益が大きく減少することが問題になっています。塩害防止の栽培技術を確立するため、奄美大島北部笠利地区にて塩害発生の作用機作解明のための栽培試験を行っています。
「地域の木材資源のデジタル計測」
加治佐 剛准教授
地域資源である木材資源を調べる方法がデジタル化されてきています。大学院生が背負っているバックパック型レーザ計測を使うことで、樹木の位置や大きさ、形状を模したデジタルツインが構成できます。
水産学部
「沿岸域乗船実習B」
大富 潤教授、東 隆文准教授
鹿児島湾の未利用資源を調査している教員と学生が、かごしま深海魚研究会と共に第7回錦江湾潮風フェスタに参加し、深海魚の魅力を伝えました。学生がチームを組織し、子どもたちと謎解きゲームを楽しみながら南星丸船内を探検しました。
「網掛川ウナギ生息環境保全活動」
安樂 和彦教授
ウナギ生息環境保全として網掛川漁業協同組合と協働して活動しています。石倉カゴを一旦崩し、石倉カゴ中の生物数、種類の調査をすると共に、ウナギの全長・体重を計測し、個体識別装置を装着後、全て放流しています。
共同獣医学部
「SKLVのウインドウレス動物舎」
伊藤 聡特任教授
本年4月1日に曽於市財部に開設した南九州畜産獣医学拠点(通称SKLV)では、閉鎖型畜舎に飼育する牛および鶏を用いて、鹿児島大学だけではなく全国の学生に対し畜産獣医学の体験型実習を行っています。
「動物慰霊祭」
治療の甲斐なくかけがえのない命を亡くした伴侶動物(犬や猫などの愛玩動物)や、病気の治療法及び予防法を発展させる上で多大の貢献をしてくれた動物たちの霊を慰めるために、動物慰霊碑前において動物慰霊祭を執り行っています。学生など学内関係者のみならず、一般の方々も参列されます。
教育学部は、5月30日に国際交流を目的としたレセプション(情報交換会)を開催し、外国人留学生6名と教育学部生15名、教育学部教職員9名が参加しました。
本レセプションでは、はじめに溝口教育学部長から挨拶があり、鹿児島での生活や日本語の勉強方法についてアドバイスがありました。続いて、留学生6名から出身国や鹿児島に来た理由、趣味などについて日本語で自己紹介がありました。歓談では、留学生・学部生・教員が混合したグループに分かれ、用意されたトークテーマをもとに、それぞれの国の自慢や文化の紹介、いま興味があること、将来の夢などの話題で盛り上がり、時には日本の早口言葉に挑戦しながら、終始賑やかな様子でした。
また、学部生は留学生へお勧めしたい日本のお菓子を持ち寄ったり、音楽科の学生がアカペラで日本のアニメソングを披露したりと、日本の文化を留学生に紹介する良い機会となりました。
教育学部には現在、中国・韓国・トルコ・インドネシアの協定校から迎えた交換留学生が在籍しており、参加者は多様な文化に触れ、国際色あふれる有意義なレセプションとなりました。
6月19日、本学陸上競技部(顧問:塗木淳夫准教授)は、学長へ秩父宮賜杯第56回全日本大学駅伝対校選手権大会への出場決定を報告しました。これは、6月2日に福岡県で行われた九州地区選考会において本学が1位となり、全国大会に2年連続10回目の本大会出場を決めたことから行われたものです。
学生らは、賞状やトロフィーとともに優勝を報告し、選考会での勝因や日頃の練習状況、選手権に向けた意気込みなどを語り、動画による当日の様子も披露しました。佐野学長からは、「昨年に引き続き大会出場を決めたことは素晴らしい。今年もぜひ本大会でも活躍してほしい」と、祝福と激励がありました。
本大会は11月3日に熱田神宮西門前(愛知県)をスタートし、8区間106.8㎞をたすきでつなぎます。
7月2日~6日の日程で「オーストラリア大学対抗ミートジャッジング競技会」が開催されました(会場:チャールズ・スタート大学、ワガワガ、オーストラリア)。本大会には、今年3月に開催された全日本大学対抗ミートジャッジング競技会の成績優秀者がJapan National Teamとして派遣されました。
鹿児島大学からは、農学部畜産科学コース4年生の石橋果歩さんが出場し、部分肉・精肉部門で個人5位、団体2位、Overall Questions 部門で団体優勝とJapan National Teamの健闘に貢献しました。
*令和6年度から畜産科学コースは、共同獣医学部畜産学科となりました
法学研究会
80名(男子42名、女子38名)
会長:松元 颯汰さん(法文学部3年)
法学研究会は法曹を目指す人だけでなく、様々な目標を持つ学生たちが交流を深め、切磋琢磨しています! 毎年開催される法律討論会で今年は予選で3位に入賞したため、全国大会への出場が決定しました!
硬式庭球部
18名(男子15名、女子3名)
主将:山﨑 壮真さん(法文学部3年)
医学部歯学部軽音楽部FAWNMATES
85名(男子48名、女子37名)
部長:三宅 孝明さん(医学部3年)
私たちは医歯学合同軽音楽部FAWNMATESです! 勉学はもちろん、音楽と共に日々充実した大学生活を過ごしています。月に1度、部内でライブを行い、お互いのレベルを高め合いながら音楽の知見を広げています!
桜ヶ丘祭では、軽音楽部として大学を全員で盛り上げます♪
矢島 海音さん
(法文学部 法経社会学科1年)
鹿児島大学は学生同士仲良くなりやすい大学だなと感じています。人との交流やグループワーク活動をする講義が多く、親しくなれる機会がとても多いからです。また、学生へのサポートも手厚いと思います。分からないことや困ったことがあれば、いつでも大学生協や組織部に気軽に相談できます。
僕は鹿大生のための情報メディアを発信している「KADAI INFO」に所属しており、WEBサイトやSNS、フリーペーパーなどを通じて様々な情報を届けています。ぜひご覧ください!
学食でお気に入りメニューは?
中央食堂のチキン南蛮。カリッカリの衣とジューシーなお肉が食欲をかき立てます!
アルバイトは?
居酒屋でアルバイトをしています。若い人から年配の方までお越しになるので人とのかかわり方を学ぶことができます! また賄いをいただくこともできるので、晩御飯代を節約することができます。
空きコマ(授業のない時間帯)
の過ごし方は?
2コマ連続で空いている時は自宅に戻って好きなことをしています。1コマだけ空いているときは、学習交流プラザで課題を進めたり自主勉強をしたりしています。
今号では、就活特集号としてインターンシップをメインに取り上げました。キャリア形成支援センターは、国家資格をお持ちの特任専門員や就職相談員が在中しており就職へのバックアップ体制が整っております! 他にも前号のアンケートでご要望いただいた新入生に大学生活を聞いた企画も掲載しています。今号はアンケートにお答えいただくと抽選でさっつんグッズが当たるチャンスも!ぜひご意見お聞かせください。